Salomon X-Adventure 2010 その2(day 1)

朝は4:30頃起床。
スタートの目の前に宿を取っていたので比較的楽だった。装備を整え、スタート地点へ向う。


photo by kuroman

会場で全コースマップが配られる。すべてに目を通す余裕は当然無いので、とりあえず最初のMTB-Oを見る。

【セクションA:MTB-O】
メンバー:テラ、ケイ、スケ

今回は全員が休むようなスケジュールで考え、一番体力のあるhidepiが最初に休み。その間次のトレッキングセクションの地図を読み込んでもらう。

MTB-Oは全部で5個のCPをどの順番でとってもよく、スタートの宝大樹スキー場に戻ってくるルート。時計回りでいくか反時計回りでいくか、テラさんの冷静な読みで時計回りのルートを選択。コース中ほぼ唯一の長いトレイルを登るか下るかでいったら下るでしょう、ということで、これはほぼすべてのチームが選択したかと思われる。

スタートは06:00。


photo by kay

いきなりスキー場を直登したバギー道上にCP(AP1)。うちのチームは直登はさけ、舗装路でぐるっと巻いていく道を選択。5、6チームはこのルートを選んでたと思う。
舗装路のぼりでいきなりテラさんのバイクの調子がおかしい。リアのギアがうまくかみ合わない。最後尾に落ちながらも何とか進む。結果的にはゲレンデ直登のほうが早かったみたい。いきなりCP過ぎそうになるがテラさんに声をかけられ気付く。そのまま舗装路をいき、SALOMONの車に撮影されながらトレイルへ。途中分岐で迷ってるチームを幾つか追い越す。
トレイル途上のCP(AP2)は、いやらしく草木の間に隠されていた。難なくとってそのまま里へ降りる。
田んぼの先にあるCP(AP5)をとり、舗装路をいってもう一つ(AP4)。この辺はさすがテラさん、冷静に地図で現在地を把握。ちょっとしたショートカットも見逃さず進む。たまに、こっちの方が早いんじゃない?と思うこともあったけれど、ただ自分の案も凄く早くなるわけでもなく、であれば議論したり検討してる時間がもったないので、そのルートにしたがっていこうと。こういうのはチーム内でみんながやっていることだと思うんだが、アドベンチャーの経験が無いと難しいかもしれない。
最後はちょっとしたトレイル途上。下から担いでいくよりも、舗装路を登って巻いていき、若干のアップダウンを行くほうが早いと判断して進む。


photo by kay

舗装路を登る途中でSALOMONチームとすれ違い、トレイルへ入ったところでモノリスとすれ違う。思ってたよりちょっと急できつかったけど、何なくとって、ゴールへ。最後のゴールへの舗装はひたすらケイちゃんを押す。牽引棒が無かったので押しあがったが、これはなれないときつい。いつもこれをやってるヒデピは凄いと改めて認識。ケイちゃんも自力があるので少し押すだけでグイグイ進む。ここでも1チーム抜いた。


photo by kuroman

07:14:35ゴール。5位。
スタート直後最下位だったことを思えば、だいぶあげたかな。
トップのチームSALOMONはここを56分でいってた!!
さすが早い。

【セクションB:トレッキング】
メンバー:ヒデピ、ケイ、スケ

15分の強制停止の後、07:29スタート。
トレッキングは武尊山頂まで一気にのぼり(1200mアップ)、そこからポイントをとりながら降りていくルート。


photo by tera

地図上に道があるのに、きづけば藪の中を突き進んでた。道っぽいことは道っぽいんだけど、隣に明瞭な林道があることを、後ろからきたユナイトを発見して気付く。
どこでそれたんだろう・・。そこからはしばらくユナイトと一緒に進む。ユナイトはタイスケさんが紅ちゃんを牽引、タカニーもいいペースで付いていく。お父さん、兄、妹て感じ。


photo by kay

途中で先に出て前へ進む。
尾根に取り付きたいんだけど、沢沿いを道が進むので、ちょっと言われて尾根の様子を見に行ったり、そんなことをしてるうちにまたユナイトに追いつかれ。冷静に考えれば武尊山頂に向うんだから、明瞭な道はあるルートのはずなので、余計な薮こぎは必要なかった。


photo by kay

淡々といいペースで登っていく。途中から空撮してるへりを発見。ちょうどトップチームが山頂に到着したようだ。それを横目に淡々と登っていく。山頂で前を行っていたReal Discovery(RD)に追いつく。


photo by kay

山頂付近にはまだ雪がたくさん残っていた。ここからは下り基調で降りていく。


photo by kay

事前の約束事としては、11:30までに戻らなかったら次のセクションはパスするとしてた。というのも、パスせずに進んだらその先のセクションで詰まってしまう可能性が高いと言う予測の元で。しかしこのプランは結果的に失敗。そもそも結果論だけど、この区間一番早かったマイムマイムで4時間11分かかってる。11:30を切って戻ってきたのもギリギリでチームSALOMONだけだった。主催者が設定したトップ予想タイム、ラスト予想タイム、これだけを判断材料にして考えていたので、実際のコースを見ずに先に判断してしまっていた。

B2、B3と取って戻っていく。ケイちゃんがちょっと体調辛そうだけど、走るのは大丈夫そうなので、しっかりと走り続ける。B4に向けては、スキー場の林道があるのに気付かずにその手前の斜面を上がってしまった。「鉄塔があるなら鉄塔道」のように、スキー場なんだから林道、ともう少し余裕をもって先の道とか探すべきだったかもしれない。何とか登れたけど最後の直登を上りきった尾根の向こう側に普通に林道あったのはがっくり。そこからスキー場を突っ切って降りていく。

ゴールタイムは12:35:15。
区間4位でそんなに遅くはない。

【セクションC:MTB
メンバー:ヒデピ、ケイ、テラ

この区間、休みの予定だったけど、結局パス。

ということで荷物を片付けて早々に車で湖に向う。ここの移動に30分くらいかかってたので、意外とゆっくり休めたのがよかった。

区間をパスすると、その区間を走ったチームの中で、一番遅いチームのタイム+2時間が加算される。我々の読みでは、この区間で主催者が定めたトップタイムとラストタイムが、1時間半と2時間、ということで全然差が付かないであろうということで、他のトップとラストで差が付く区間をパスするよりもここでパスしといたほうが良さそう、という予測があった。

しかしこれが大誤算。
我々よりも遅かったチームも何とか関門時間に引っかからずにゴールする一方で、チームSALOMONがロスト。個々の体力では圧倒的に勝っていながらも、アドベンチャーに必要な地図読みスキルが弱かった点がモロにでてしまう。結果この区間トップが1時間30分(ユナイト)で帰ってくる中で、倍の3時間かかってしまった。その結果、我々のこの区間所用タイムは+2時間の5時間。

最終的に順位を競ったユナイトと、ここで3時間半の差がついたのが、トータルの結果に最後まで影響することになる。

【セクションD:カヌー】
1番手:ヒデピ、テラ
2番手:ケイ、スケ

ならまた湖でのカヌー。ここは一週間前の練習で来た場所だった。
移動に若干時間がかかったこともあり、13:29:54にスタート。セクションCをやってきたモノリスも、5分後くらいにスタート。モノリスとはトレッキングで45分も差がついていて、かつセクションCを1時間半できてた。我々車での移動でも30分はかかってたから、結局このセクションCをパスしたことでようやく追いついたという感じか。

1番手カヌーがいってる間に、ケイちゃんは仮眠。自分はぼーっと休む。まだまだ先は長いけど、やはり疲れはきてるので。黒萬さんが慣れた手つきで設営する。次のセクションに備え、自分のキャノンデールのペダルを平ペダルに変えてくれた。


photo by suke

MTBの調整スキルも当然あるので非常にありがたい存在。まさにアシスト。前のセクションでもそうだけど、帰ってきたら椅子にテーブル、キャンピングカーからは庇が出ていて、冷えたコーラや水がある。レースを通じて黒萬さんのホスピタリティー溢れるアシストには本当に支えられた。テラさんのキャンピングカーのおかげもあり、明らかにどのチームよりも恵まれたアシスタントポイントの環境だった。夜の雨の中でも十分休めたし。

続々とチームがMTBで帰ってくる。間に合うか、間に合わないか、というところでみんなギリギリで入ってくる。ユナイトもRDもはいってくる!みんな凄い。そんなこんなしてるうちに、1番手が戻ってきた。最近水モノのスキルがメキメキ上がってきてるヒデピに、熟練テラさんのペアなだけあって、さすが早い!



photo by kuroman

ゴール関門の勘違いがあって、スタートに若干戸惑いがあったけど、結局2番手も出ることに。2番手は自分とケイちゃん。一週間前も一緒にやったこともあったので、息を合わせてこぐことに集中。ポイントの位置は全然難しくない。こぎながらパドルの位置を調整したり、ケイちゃんに「10回だけ早く漕ごう」と、体育会の先輩・後輩関係のようにしごかれたり(これ、結果的に何回もやった)、そんなこんなしてるうちに、2チーム抜いた。
苦手な水モノではあったけど、結果的には1番手とあまり変わらないタイムでゴール。
16:50:29ゴール。

【セクションE:チームバイアスロン
メンバー:全員

このレース独特のセクションがここ。この区間は4人全員で単純往復のチェックポイントを一つ取りに行く。ただし、MTB2台と選手4人が一緒に。二人乗りは禁止。



photo by kuroman

我々がこっそり考えたのは、MTBでずっと先に行って、一人がもう一台を担いで戻ってきて、ランの一人はそれに乗って向かう、という方法。ただ結果的にはバイクで進む距離が短いなかで戻ってきたりしてたので、なかなか生かせなかった。ヒデピの体力を消耗させてしまったかも。ただ、曲がり角から自転車かついでMTBで現れるヒデピは格好良かった!!最終的に、この区間MTBである程度までいって乗り捨てて、後ろからランで来た人が拾って追いつく、というスタイルがベストだったようだ。


photo by kay

途中何度か自転車に乗ったけど、ランと自転車では使う筋肉が微妙に異なる分、脚に違和感を感じたりもした。結果的に自分はかなりランが長かったけど、無心になって気持ちよく進めた気がする。適度にアップダウンのある道をひたすら進み、行きは最後にヒデピが置いていってくれた自転車に乗って先頭でCPに到着。しばし待つと皆到着し、引き返す。徐々に暗くなり始めたが、ギリギリライト無しで行ける時間帯。意外と小刻みなアップダウンが繰り返されたが、そこは何とか皆で乗り越え、ラストはテラさんも力走をみせゴール。
19:02:22到着。

【セクションF:テラ、ヒデピ、スケ】
メンバー:全員

ラストはナイトMTB。19:25:20スタート。
この区間、今回のレースで一番きつかった。途中雨が降り出して寒かったり、夜の山の中で迷ったり・・・。
スタート前にしっかりストレッチ。


photo by kay

実はこのセクション、一部のCPはセクションCで通った道の逆走だった。しかしそれに気付かずにセクションCをパスしてしまい、挙句の果てに、まさにその区間で道を間違えてしまった。

F1、F2は迷うことなく取る。暗い林道をひたすら登り、途中外人チームが追い抜いたり、でも地図読みには自信が無い様で止まってると追いつき・・・その繰り返し。

F1から来た道を戻る下りは、さすがにスピードに差が付いてしまう。MTBスキルの差が夜は見事に出てしまい、二人に少しスピードを落としてもらい進む。さすがにこの暗闇でクラッシュしたりしたらやばすぎるしなーとか思いながら。でも事前にテラさんのお勧めで購入したライトの威力は凄かった。しかしそれ以上にテラさんのライトは明るかった(笑)。ので、その後ろに入って前へ進む。

F2もなんなく取り、舗装路へ。下って進む途中でまたあの外人部隊が!!温泉街のおばちゃんに道聞いてるし!!
しかし我々を見て追いかけてくる。そしてトレイルの入り口で追い抜く!!
どうせまた追いつくんだろう、と思ってたらやはり山の中で遭遇。結局ほとんど一緒に進んでいた。

この次のF3、ここで大きなロストをしてしまう。今地図を読み返してみたら、あの分岐がここだったかーとか思うんだけど、やはりあの時間帯は全然ダメだった。
地図読みのスピードがテラさんに全然追いつかなくなり、自分の居場所もわからなくなる。だいぶ行き過ぎてると思いながらもどこで間違えたか確固たる自信もなく、頼ってしまった。だいぶ行き過ぎた薮の中で、ヒデピが「スキー場が見える」といい、ようやく行き過ぎてる状況を確認。あの辛い状況下で一歩踏み出して奥を見にいくヒデピの献身的なプレイには感謝。テラさんも間違えたとわかったらすぐに修正。少しずつ戻りながら分岐の見落としを探す。そしてここだろ、というところで、またあの外人部隊!!ここだと思ったら後ろから出てきてスーッと降りていきやがった。そしてこの後、彼らと会うことはありませんでした・・・(ここから先は迷う要素ゼロ)まあ、これも作戦ですかね。

進んでる最中はここが正解という確信も持てずに進んでいたので、非常に登りは辛かった。そしてこのエリアで、途中雨が降り出したりする中、高度計の精度もかなりくるってきてた。日ごろから高度計を頼りすぎていた自分に気付く。暗闇ではあるけれども、周囲の大まかな地形を見て、現在地を把握しないといけない。少なくとも日中でその癖をつけないと、今回のように微妙に道が地図に書いてある線とずれてたり、小刻みなアップダウンが合ったりすると、そこまで地図には書いてないのですぐドキドキしてしまう。

ピーク付近で上から「ここですよー」の声が。なんとタイスケさん。スタート時刻が我々よりも25分遅く、かつメンバーは女性の紅ちゃんを含む3名。紅ちゃんはよくこのナイトセクション出てきたなーと、本当に感心した。チームとしては、一番軽い紅ちゃんがタイスケさんとしては牽引が楽、という理由だったらしいけど、でもそこで出させられる紅ちゃんもね・・・(笑)。そこに挑んでいく彼女の姿勢が素敵でした。ユナイトは、昼間にこのルートを通っていて、迷いやすいからと逆側から登ってきたとのこと。さすがです。

ピークでF3を取った後、下っていくと恵みの水場が現れる。実はこの長いロストのおかげで、途中テラさんの水が切れてしまっていた。ここで補給をしてテラさんの集中力が一気に上がる。チーム全体としてもあの鬱屈とした先の見えない感が無くなり、明るくなった気がする。あー、でもほんとにあそこでリカバリーできてよかった。真夜中で集中力が低下し、雨とかも降り始める中でロストってほんと辛い。

F4の入り口は事前にテラさんが車移動の際にチェックをしていたのですんなり。その前に雨具に着替えたり、電池を換えたりした。ここでユナイトに抜かれ、そのまま追いつくことは無かった。F4は危うく見過ごしそうなところをテラさんがファインセーブ。その後もF5、F6と怪しい分岐は一応チェックしつつも前へ進んでく。他の二人はアドベンチャーしりとりで眠気を覚まそうとしてくれたが、自分としてはかなりきてた。あの時は全然しりとりに参加できず、すみませんでした。もうとにかく前へ。だいぶテラさんとヒデピには支えられた区間だった。

到着予想時刻なんて全然わからないけど、もうペダルをこぎ続ける。正直細かい記憶が無いので、途中危ない場面(落ちそうになったり)もあったかも。そんなこんなで何とかキャンプサイトが見えてきた。近づくとスタッフの方も「おーー、来たぞー」見たいに盛り上がってくれる。皆さんこの雨の中寝ずにこんな時間まで、本当にお疲れ様です。


photo by kuroman

到着の際にはいつも黒萬さんが察知して出てきてくれる。うれしい。ケイちゃんも雨の中迎えてくれた。温かい言葉をかけてくれたケイちゃんが、このときばかりは女神に見えました(笑)。


photo by kuroman
完全に顔がいってます。

25:52:00ゴール。6時間30分、夜のマウンテンバイクの旅でした(ちなみに最もかかった8時間に次ぐ、下から二番目・・・)。

ここをトップのモノリスは4時間43分でいくんだから凄すぎです。ナイト+マウンテンバイクで、一気に差が付いた区間かもしれない。

とにかく腹が減って仕方ないので、黒萬さんがつくってくれた汁をかっこむ。とにかくうまかった。最高だった。そしてコーラをグイグイいく。これまた最高。ヒデピはビールをグイグイいってた。まさにケモノって感じに。テラさんはここにきても冷静にキャンピングカーの中や設営を整えてくれている。どこまで素敵過ぎるんですか!!


photo by kuroman

ショップの敷地を借りての設営だったので、シャワーも借りることができた。これは本当に助かった。冷えた体をああたため、汚い体をきれいにして、一応すっきりしたら2:30。
翌朝は移動の関係もあり3:30起床というのはスタート前から決まっていた・・・。

とにかく眠る。


・・・


(翌日に続きます)