Salomon X-Adventure 2010 その1(大会前日)

とうとうこの日がやってきた。

昨年で言うところの王滝100km、その前の年でいうなら里アド、さらにその前の年でいうならハセツネかな。とにかく1年の中でも、特に目標にしていたレースは毎年あって、それに向けての1日1日の歩みは、ほかのレースに出るまでの時間とは少し違う。

今年は年の初めごろ、東京マラソンのスタートラインでケイちゃんと「今年は一緒にアドベンチャー出よう!」と話をしたのがきっかけで、色々と紆余曲折はあったけれども、5人のメンバーをそろえて、この僕らの世代にとっては半ば伝説化していた「Salomon X-Adventure」への出場が決まった。

それにしても、これほどまでにレースが始まる前に事前準備をしたり、何度も電話で打ち合わせをしたり、時には言い合ったり(まだレースも始まってないのに)したのは初めての経験だった。強く言ったり、言われたり、時には双方の意見に耳を傾けて仲裁したり、なんだかこれから壮大な何かが始まるかのような時間は、ちょっと学生時代の部活っぽかった。それは今回、みんな初めて同世代の同レベルの仲間とチームを組んだからかもしれない。
どちらかと言うと自分はこれまで、自分より経験のある人に声をかけられて参加してるケースが多かったように思う。もちろん、その中で地図を読んだり、時には牽引したり、それなりに役割は果たしたけれども、もともとそんなに主張するタイプの人間でもないので、基本的には他の人が決めた流れに乗って進めてきた。
しかし今回は、事前の諸々のやり取りの中で、自分が一応リーダーとしてやっていくことになった。レースが始まれば、それぞれが対等に意見を交換して進めていくので、誰がリーダーかなんて関係ないんだけれども、それでもそれなりに自分で動いたり、仕切ったり、あるいは決めたりしないといけない局面も、そこそこあった気がする。
自分は、圧倒的なパワーで俺の背中について来い的なタイプではなくて、主張が余り無いという意味でも、どちらかと言うと調整タイプ。なかなか主張の激しめなメンバーが多かった(!?)今回のレースでは、それなりにうまくかみ合ったかなー、と思ったり、思わなかったり。実際はよく分からない。


朝は10:00に大泉学園駅前集合。
テラさんのキャンピングカーに乗って、ケイちゃんと3人で出発。
今回は途中のトランジットとか、サポート体制がレース全体野中でも非常に重要な役割を占めるということを聞いていたが、本当に走だった。これが仮に1台のワゴン車だったとしたら、快適さは全然違うものになっていたと思う。ワゴン車と聞けばそれなりにでかいはずなんだけど、そこに4人分の装備に夜の宿泊道具、MTBなどを積み込もうとすると、全然入らない。テラさんは伊豆アドも経験しているベテラン選手なだけあって、ちょっとした小物であったり、車内を機能的に整理するために役立つ道具もそろえていたり、皆が気付かないところでも快適さを支える準備をしてくれていた。一回り以上も先輩なのに(!?)すみません、ありがとうございますっ、って感じの連続だった。


photo by kuroman

ヒデピと黒萬さんは、黒萬さんの車で向かい、現地集合。少しゆっくり目立ったけど、水上について焼肉屋でランチ。マイムマイムのクボタさん、ツカヤンさん、アダチさん、カーさんに会う。結構みんなもう水上入りしてる。その後水のタンクを買ったりして、水紀行館でヒデピ、黒萬さんと合流。チャリチェリとか他のチームと出会う。ここで荷物をすべてキャンピングカーに詰め込む。ついでにテラさんに買っておいてもらったタイヤを前後付け替える。何気にタイヤ交換初めて。時間がかかるので他のメンバーにやってもらいつつ。少し安くしてもらって、2本で1万円。タイヤにあいた穴をシールでふさいでたけどそこも剥げかけていたからの交換だった。他になかったというのもあるけど、そこそこいいタイヤに変更。

そこから1時間弱、黒萬さんの運転で集合場所の宝大樹スキー場に到着。荷物を降ろしつつ、受付も済ませつつ、アドベンチャーレースらしからぬ(!?)Salomonカーの登場や巨大ゲートなどを満喫しつつ。



photo by kuroman


途中雨がだいぶ降ってきて雨宿りをしてる間に、長野朝日放送のインタビューも受けた。ちなみにこのレースの模様、以下のスケジュールで放映されるらしいです。

長野朝日放送  8/29(日) 1600-1654
群馬テレビ   8/27(金) 1130-1225
静岡朝日テレビ 8/30(月) 2515-2610(予定)
BS朝日     放送日未定


photo by kuroman


宿に戻って、ビールを飲んで、飯を食って、風呂に入って、20時からブリーフィング。


photo by kay

今回のレースは地図が当日朝に配布される。なのでこの段階では競技ブックのみで、競技の順番と各関門時間までしかわからない。この段階で、初日夜はMTB、ラフティングは2日目朝、そんな情報がわかる。


photo by kuroman


質問もそこそこに宿に戻る。
テラさんが各セクションごとの所要時間をトップ予想タイムから割り出して、どこのセクションで何時までにゴールしないと、次のセクションをパスしたほうがいいとか、その辺の戦略を立てる。ここでもipadが大活躍!
今回のレース、結果的にトップチームはすべてのセクションを完全完走していたが、この段階では全部行くのは到底無理で、効率よくスキップするセクションをうまく見極めていくのが重要という前提ですすめていた。一日目のセクションはこちら。

セクションA MTB-O
セクションB トレッキング
セクションC MTB
セクションD カヤック
セクションE デュアスロン(MTB2台+ラン2人)
セクションF MTB(ナイト)

スタートは朝6時。
今回我々は、セクションBを11:30までに戻ってこれなければセクションCはキャンセルという約束事を決めていた。これよりも後に戻ってきてもセクションCには進めるのだが、そうするとその後ろのセクションのどこかで足きりになってしまう、という予測から。
しかしこの予測は、結果的には外れてしまう。詳しくは後ほど。
しかし、ここでもテラさんは他のメンバーが自分の装備準備を進める中でも最後まで予測タイムを計算して、色々な可能性を想定してくれていた。

12:00か1:00頃、就寝。


(続く)