中国宁海亚洲山地户外运动挑战赛/ Asia Mountain Outdoor Quest その2

朝は昨日と同じく05:45に起床。
やはり同部屋の二人は既に起きている。
服や靴、ザックはもちろん乾いてないけど、それを着て準備。初日はトランジットごとに預ける荷物について余り深く考えてなかったが、二日目は昨日の足攣りの影響もあって迷惑かけられないと思い、かなり思い切って荷物の量を減らし、それようにトランジットへの荷物預けを考えた。

二日目のレースは、最初3kmのランの後、かなり長いシーカヤックをシットオンで進む。その後MTB、最後がラン。最後のラン区間はザックをもたずにいけるようにボトルと靴をboxに入れた。


朝は相変わらず一番乗りに近く早く到着。とにかく食べて、バスでスタート地点へ。08:55スタート。
やはり中国チーム、猛然と飛ばす。我々はそれでもキロ5分ペースで進んでるはずだけど、どんどん離される。凄まじい人たちだ。途中1チームを吸収しつつも、無事到着。カヤックへ。時間は09:11。ここからが苦行の始まりだった。



昨日のシーカヤックは、既にレースも終わっていた(関門間に合わなかった)こともありそんなに気にしなかったけど、この区間カヤックはこたえた。結局3時間半、途中乗り換えたり、ちょっとしたアトラクション(?、橋の上から飛び込むとか)もあったけど、とにかく長かった。そして一気にここで差をつけられた・・。

まず自分のスキルが無い。したがってまっすぐ進まない。それだけならまだいいんだけど、水もしっかりつかめないのでなかなかスピードも出ない。こればかりはやはり、1年前から言い続けてながらもまともに集中して練習してないからしょうがない。

途中K4さんの艇に乗り込み、後ろにk4さんに入ってもらい即席の講習会。最初はなかなかうまく進まないが、後ろから見てるk4さんが左右のバランスのずれ、漕ぎの細かいフォーム修正をしてくれ、おかげで最終的にはk4さんがラダーを入れなくてもなんとなく前に進むように!!しかも、やはりあわせて漕ぐとスピードが出る!!

ただカヤックはチームで2艇。片方だけ速くてもだめで、今回は牽引用ロープも持ってこなかった。ということで今度は途中でhidepiと交代。やはりhidepiもk4さんの指導を受けて上達。最初は付いていっていたのだけど途中で一気に離された。後は苦しいシーカヤックの旅。途中からはリラックスして、リズムを意識してとにかく漕ぐ。でもやはりスキルは一朝一夕では上達しない、当たり前だけど。ただ、今回やってみて、腕の筋肉が疲れるというのは余り無かったのは、それなりに大きい筋肉を使えたのかなとも思った。カヤック降りたときは、下半身が踏ん張った分、特に膝が痛かった。

いつまでも終わらないかに思えたカヤックも、何とか3時間半かけて終了。こんな長時間漕いだのは初めてかも。この時点で12:37.

もうこの時点でMTB終了の関門(13:30)は絶望的だったけど、あまりそれは大きな問題ではなかったように思える。とにかく完走する、海外レース特有のなんともいえない高揚感のなか、パトカー先導で走る区間を通り抜け、自分たちが特別な存在であるかのような非日常の時間をかみ締めたい、そんな気持ちに少なくとも自分は浸りつつあった。

二日目のMTBはほとんど平地区間。しかしダートがいやらしい。勾配はないけど、思うようにスピードが出ない。ここは淡々とペダルを回す。それにしても日差しが強い。これは予想外だった。というのも、中国に来る前までは天気は曇りもしくは雨。日焼け対策などもちろん一切してない。この結果、露出してる部分は真っ赤に日焼けすることに。腕なんかは日に当たってる面だけ皮がむけた。

しばらくしてようやく登りが始まったと思いきや、思いのほかあっさりと終わる。変に身構えたけど。それでも足はだいぶきてる。すこし走って、トランジットポイントへ。14:15。

15分の強制停止のあと、ちょっとした地図読み。しかしコンパスも要らない感じで、一瞬ミスったけどさらっと終了。14:37。こんな感じの集落の中をオリエン。途中犬にほえられたりしながら、これはたのしかった。



最後のランへ。

昨日の気が遠くなるような、どこまでも終りの見えないランを思えば、二日目のランは終わってみたらあっという間だったと言えるかも知れない。ただそれは結果論であって、やってる瞬間は逆に昨日の記憶があるので、先にびびってしまいなかなか足が前に出ない。暑さもドンドン増していき、上半身は半裸状態でたまに水を浴びながら、前に進む。みんなのペースになかなか付いていけない。
肉体的な疲労と言うより、精神的な弱さに起因している気がする。足は確かに昨日の後遺症で既に肉離れのような痛さを伴ってるが、別に攣ってるわけでもなく、重たいけど動かないわけでもなかった。
肉体と精神、あわせてそれが実力だといわれたらそれまでなんだけど、もう少し精神面での強さを増す事で、余力が多少なりともあるはず肉体の動きを妨げずに、一体となって前へ進ませる力を生み出さないといけなかった。これは日ごろからトレイルでもう少しロングのトレーニングをしておくべきという教訓かもしれない。ランニング自体は日々しているが、それだけでは強くなれない。ランニングという行為は定期的にして、ロードの速度はそれなりに上げたとしても、それだけではトレイルを走り抜くことは難しいとうことをはっきりと認識した。



遠くにありえない高さに鉄塔が建っている。


自分の感覚ではもうそろそろ最高到達点なので、もう少しの辛抱。それにしてもあんな高いところによく鉄塔なんて建てるな。よかった、あそこがコースじゃなくて。。。

しかしなかなか終わらない。そしてなぜかその鉄塔の方に近づいていく。ようやく最後のピークと思われる、急坂が目の前に。一歩一歩、踏ん張りながら登っていく。登りきったと思ったらまだある。それを登ってもまだ先が。なかなか下りに転じない。また急な斜面が出てくる。ケイちゃんが後ろを振り返って撮影してる。気の利いたコメントなって当然できない。ヒデピは気持ち良さそうに叫んでる。k4さんは急登の斜面に一人恍惚状態に突入し、ガツガツ追い込んで登っていって見えなくなってしまった。


最後の山場を乗り越えたところ、k4さんの叫び声が。


「やっぱあれだよー」


登りきった自分の目の前には、中国4000年の歴史そのまんまの絵、ロケットのように盛り上がった山の上に立つ鉄塔が。そう、あの遠くに見えていた鉄塔の手前まで来てしまった。コースの印である赤いリボンが遠くの斜面にちらちら見える。つまりあそこを登る、ということ。

もう覚悟を決める。というか、むしろこれで終りであることはほぼ間違いないので、逆に気分は楽になった。

ガツンと下り、ガツンガツンと登る。登る、登る。

振り返って見れば、昨日のコースは大草原のような美しいトレイルで、今日は今日でそこまで標高は高くないけど絶景の連続。最後のポイントなって、斜面登りながら振り返れば中国4000年の歴史的な風景が。


ピークからは下るだけのはず。しかし昨日の例もあるから気は抜けない。しかし、なんだか様子がおかしい。しばらく下ったら、もう目の前に市街地が。こんな絶景ポイントが市街地のすぐそばにあるとは、はっきりいって、日本じゃ考えられない。あれだけ険しいところ来たんだから、里に下りるまではちょっとかかるだろうと思ったけど、あっけなく、あっという間にゴールのアドバルーンも見え、市内に下りてからは道路閉鎖されたロード区間をひた走る。
警察なのか人民解放軍なのか、なかにはタダのおっさんとか、とにかくいろんな人々が応援し、我々のために道を閉鎖し、そして叫んでる。確実にもうびりなんだけど、なんでそんな応援してくれるのか。もしかしたらあまり何もわかってないのかもしれないし、あるいは半裸状態で走ってる自分があまりにも哀れだったのかもしれない。


そんなこんな考えながら、小学校につくられた特設会場へゴール。ちょうど閉会式が始まる前、というか我々を待ってくれていたようだった。時間は16:30。


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結果的には15チーム参加中、12位。完走チームの中では最下位だったけど、なぜか「敢闘賞」ということでトロフィーを頂いてしまった。まあ、海外から唯一参戦したと言うことででしょうか。

とにかく、閉会式も盛大だった。


すべてが終り、夜は最後のディナー。
レースを通じて仲良くなた台湾のデュアスロンチーム。テーブルも一緒で、大いに盛り上がった。さすがレース前だったからかあまり飲んでなかったけど、すべてが終わったこの夜は大変盛りあっがって凄かった。


話はつきなかったけど、自転車も洗わなければいけないし、ということで適度に騒いで終了。

部屋で飲んだりしながら、色々とかたらいながら、とにかくみんなでレースをかみしめつつ、一日が終わっていった。


(続く・・・)