里山アドベンチャー2008 その2(スタート〜CP5避難小屋)

初日。

昨晩は0:30頃に寝て、2:10起床。
ぼーっとしながらとにかく食料を詰め込みつつ、着替えて3:00に車で出発。今回は初めての2日間のレースと言うことで、前日の荷物整理が大変だった。もって行くリュックに入れるもの、1日目終了後に食べるもの、2日目以降のもの、これらを事前に整理しておく。自分は着いてからこの辺りの整理をやっていたが、自宅で準備の段階でしておくべきだった。この辺りの作業が慣れないもので意外と時間がかかってしまう。

3:00前後に集合場所であるキャンプ場に到着。既に何チームも到着していた。車を降りて荷物を整理。オレンジ色のリネンバックは1日目ゴールの天神平スキー場まで持って行かれるため、それ以降に必要なものを入れる。青のメッシュバックは、最初のセクションであるラフティングと次のMTBとのトランジッションの際に必要なものを入れる。持ち運ばないけどトランジッションの際に欲しいものとしてコーラを青のメッシュに入れたり、準備を整える。

3:30、リネンバックを預け地図をもらう。A3サイズ1枚にA4サイズ6枚。CPは全部で25まで。これでも例年に比べると少ないらしい。急いで3人で、車の中で蛍光ペンでルートを引く。大体は前日見た谷川岳山岳地図で予想したとおり。初日はラフトで10キロ近く下り、そこからスタート地点を通り過ぎてさらに上流へMTBで進む。その後は谷川岳ロープウェイの麓の駅周辺から一ノ倉沢、白樺避難小屋、清水峠、七ッ小屋山、武能岳、茂蔵岳、そして一ノ倉岳から谷川岳へといたる絶景ルートをトレッキング。その後一気に天神平スキー場まで降りる。そんなルート。

4時からブリーフィング、その後バスでスタート地点へバスで移動。バスの中にメッシュバックを詰め込むが人一人以上のスペースを奪い、車内は超満員。スタート地点の川原について、ラフトでペアを組むチームと初顔合わせ。ラフトは2チームで1組。組み合わせは前日のくじ引き。

6時にスタート。最初はガレ場を200mほどダッシュしてラフトへ。そのままスタート。今回はガイドの方がラダー(舵取り)をやってくれるとのことで、ひたすら漕ぐ。タケプーさんと自分が一番前で、真ん中が女子。ガイドさんのコース取りが超絶妙でドンドン抜いていく。その後も途中抜きつ抜かれつしながら、何とか5番目くらいでラフトを終える。今回はラフト区間中にCPは無く、ひたすら漕ぐ感じだった。やはり経験不足もあり、漕ぎ疲れやバランスもあまりよくなかったのは反省点。しかし途中激流状態の箇所もあり、早朝のラフトとしてはかなり楽しめた。ラフトゴールのCP1に着いたのが7時頃。


うちのチームの強みの一つがトランジットの早さ。特にスミさんの速さといったら恐らく女子一位ではないかと。あっという間にMTBの準備を整えスタート。その後がひたすら舗装路を北へ。ラフトスタート地点も越えてドンドン進み、CP2へ8時頃到着。


CP2からは山岳セクション、ゴールまでひたすらトレッキング。CP2からCP9まで、総距離30km?40km以上?。8時間の旅へ。


ここは地図読みは皆無でひたすら道を進むルート。体力勝負の側面が強かった。平地を走るチームもあれが、後半に温存して進むチームも有り。いずれにしても、トレイルは最高に気持ちがいい。途中の沢も首都圏のルートではなかなか見られない、ダイナミックな沢もあり、そこを越えていく楽しさもある。


CP3には8:40、CP4には10:00頃し、さらに前へ進む。この時点で順位は5位前後。途中、いったん下へ降りるチームもあれば、そのまま山道を行くチームもあったりするが、ほぼルートは決まっている。とにかく、その先の雄大な景色は待っていることをほとんどの選手は知っていて、それを目指して前へ進む。CP3の一ノ倉沢での絶景はその序章に過ぎない。この壁を目指して多くのクライマーが集まるらしい。自分はクライマーではないが、その気持ちが分かるほど、その岸壁は美しかった、。普段とは違うフィールドに出てレースに出る醍醐味の一つでもある、こういう感動は。


道はところどころ細いところが続き、ただの斜面であったり、激しい岩場もあり。落ち葉等で地面が見えなくなっているところもある。
途中、前を進んでいたスミさんが突然視界から消える。「キャー」という叫び声。凄く長い。途中息継ぎを入れるくらい長く続く。
あっ、と思ったらもう遅く手も届かずスミさんはがけの下へ・・・・


しかし、なんと見事着地。有り得ない。5mか10mくらい滑り落ちたか。
その後も何度となくスミさん落ちたり転んだり。全て無事に乗り越えていく。
長い尾根の脇の道をズンズン進み、いくつかの沢を越えていく。どの沢もきれいな水が流れていたり、小さな滝があったり。あるいは、遥か上方から続く壁。美しすぎる。


鉄塔の位置で自分の位置を確かめながら、激しいのぼりも無く、淡々と沢に尾根を越え、CP5の避難小屋。この辺りも全く地図読みの必要なし。
一気に開ける。
ここからが今回のメイン区間。尾根線上をずーっと進み、目指すは谷川岳


(続く)