ラフティング講習@長瀞

ARJSの第三戦「富士山大会」に向けて、チーム赤い水玉のメンバーのスミさん、タケプーさんと、ワイルドライフの会長、ナガタさんと、ラフティング講習を受けに長瀞へ。

シリーズ戦も最終戦を向かえ、これまで第1戦の長良川大会、第2戦の横須賀三浦大会とこなしてきたが、いずれもパドリング種目の力不足を感じていた。第1戦のラフトでは、当初トップで走っていたものの、ラフト区間で一気に差が縮められた。他の種目に比べ、このパドリング種目はパワーと言うよりもバランスが重要な種目と言うことがわかり、そもそも川の流れをどう読むかとか、効率よいこぎ方はどうすれば良いのかとか、その辺りを基礎から1度習おうと、受講することとした。

ただ、そもそも一般的なラフティング会社は、コマーシャル・ラフトといって、一般客を乗せてラフティングツアーをするところしかなく、本格的な選手と言うわけでもないが、スキルアップを図りたい、というような我々向けのコースを用意している会社は無く。
ということで、早速ネットで色々と調べてみて、結局1社だけ、対応可能と言う返答が返ってきた。


SUNBURST ADVENTURES


代表の植木さんは事前リサーチの段階から丁寧に、どういった内容を求めているのかリサーチしてくれ、実際の講習も非常に細かく、丁寧に教えてくれた。これで通常のツアーと同じ料金。この3月にできたばかりのツアー会社でボートやウェットスーツなども全て新しく、非常に快適だった。ショップのすばらしい対応と技術指導の丁寧さには大感謝。本当に穴場のツアー会社だった。夏場は込み合うのでなかなか対応難しいとのことだが、それ以外の時期であれば、空状況次第で対応可能とのこと。ベーシックな技術を一通り学びたい、という人には、ここが本当にお勧め。


スタッフブログで、本日の模様は届けられる予定



朝は6:30池袋発の東武東上線に乗って小川町経由寄居まで行き、そこで秩父鉄道に乗り換えて長瀞駅へ。8:30着。9:00から講習がスタートし、まずはウェットに着替えて川へ。


<以下、メモ代わり>

川の流れには「本流」があり、それに乗るのが基本。逆に流れが渦巻いているところがエディー。ここに入ると一気に勢いを失う。この違いを見極めて、本流、もしくはそこに近いところに乗り続けていく。


まず初めに漕ぎ方。フォワード(前こぎ)、バック(後ろこぎ)という基本をまず習う。
ここのポイントとしては、

・腕でこぐのではなく、体全体でこぐ、体のひねりの力を利用する
・ボートのふちに腰掛け足をしっかりボートに固定して、多少乗り出し気味に
・パドルは垂直水中に突き刺し、ボートに平行に引く(むしろ体を引きつけるような感覚)
・バックの場合は、パドルを腰にあて、体全体でひねる

これだけでだいぶ違う。変わった。

それ以外にも、方向を修正したいときに

・ラダー(どちらかと言うと後ろのポジションの人が、パドルを後ろに差し込む)
・スイープ(大きく回りたいとき、これもどちらかと言うと後ろのポジションの人がいれる)
・ドロー(ヨコに漕ぐ。これを応用して斜めに漕ぐことで向きを修正。どちらかと言うと前の人)

といった漕ぎ方も習う。


まず午前中は、上田さんにラダーを入れてもらいながら、本流に乗る感覚を味わいながら漕いで行ったり、途中でボートを降りて川に飛び込み、エディーに巻かれる感覚を味わったり。

ベーシックなスキルを習って午前は終了。


昼食は、長瀞の観光商店が並ぶ中にある食堂で、特別メニューの日替わりを食べる。ご飯に焼きそば、芋、そうめんと炭水化物だらけでローディング。


午後はまず机上で川の流れに関するレクチャー。基本的に川の流れは、カーブしてる際には外側の方が流れは速いのだが、自然界においては川底の形状や岩の並びなどによって異なる。場合によっては内側の方が本流だったりもする。特にカーブが急だったりする場合には、常にボート全体を本流に乗せていくのが困難。そんな場合は、行きたい方向にボートの先端を向けて、ボート後方部分だけでも本流に乗せて進むイメージ(車のドリフト走行のような感じ)。ただ、これで何も漕いだりしていないと本流に乗っている部分の方が流れが速いので、そのまま回転していってしまう。それを防ぐために、向きは変えないようしっかりコントロール。これが凄く難しく、結局完璧にできるまでには至らず。しかし、感覚というか、イメージはつかめた。

瀬のポイントが近づくたびに、中州や浜にボートを乗せ、これから進む瀬をスカウティング。陸上からどこが本流で、どのルートが良いのか(本流上か、あるいは岩があるのでその少し脇なのか)を検討。その上でボートに戻り、全員でそのルートを狙う。が、なかなかうまくは行かず。

そんな中、今回気付いた重要ポイント。

・下ではなく前を向いて、進みたい方向を見る。そしてそっちへ進む
・方向転換をする際、漕ぎすぎない。1かきでゆっくりとだが向きは修正される。
・全力で漕ぎすぎない。ただ疲れるだけ。むしろバランスが重要で、左右が一緒のタイミングで、合わせて漕ぐ。左右のパワーバランスがずれている場合、どちらかの力を緩めて修正する。
・例えば左に曲がった場合、左が漕ぐことで修正する必要があるが、その際右は漕がない。一かき休んで、また前漕ぎ。


他にも川を横切る際に45度の角度をつけて上流へ向かって漕ぐフェリーグライドや、転覆したボートをひっくり返して元に戻すフリップリカバリーも練習。

盛りだくさんの一日だった。


最後に会長も言っていたが、一番大切なことは「チームワーク」。これが当たり前のようで、今回1日やっていて、本当に実感した。
左右前後のメンバーが息を合わせて一緒に漕ぎ、パワーバランスも同じ程度に合わせ、一緒に進みたい方向を見る(これ重要)。そしてボートを本流にのせて、それを維持しながら漕げば、大して力を入れなくてもしっかりと確実に前に進んでいく。これが一番速いのである。




帰りの電車では、マニアックな話で盛り上がりつつ、情報交換。
具体的には、レース時の携行食、ハイドレーションの中身、ケミカル食材の効能など。


<今日一番の情報>
足がつった際、安全ピンでプスプスさしたら直る、という技術。下手にもむより効果的。
今後のレースには安全ピンが必需品。