アドベンチャー・レーシング・ジャパン・シリーズ(ARJS) 第一戦 長良川大会  その2 〜ラフティング〜


CP5でトランジットを済まし、CP6へ向かう。CP6は普通に川沿いの道にあるはずなので簡単に見つかる、と思いきや、結果的にポイントの手前で2、3回と誤って川に入り込んでしまう。と言うのもまたここに田中さんが待ち構えていて撮影していたので、ここがポイントなのかと勘違い。地図をよく読みこんで進めば間違えないはずなのに、トップで走っている=後ろから追われているという焦りも多少あってか、ミスを繰り返してしまう。何度か間違えた後にようやくポイントを見つけCP6獲得。やはり何よりも地図が正しいわけで、それを信じて雑念に惑わされない強い気持ちが欲しい。

CP6から川の対岸に渡ってラフティングボートまで進む。ここではリバークロッシングといって、川の上にロープが張られていてそこに滑車つきロープが出ていて、それにつかまり斜めに川を渡る。川の流れの勢いを利用して。事前のブリーフィングでは、このロープ自体が2本しかないためチームの戦略で泳いで渡ってもOKとのことだった。しかし実際現地を見てみると、とても泳いで渡れたものではなく、また他のチームも来ていなかったので躊躇することなくこのターザンのような装置に飛びつく。最初に何も考えずにつかまって川に飛びこんだら、うつぶせ状態でそのまま流されてしまい思いっきり顔に水が・・・。ガンガン口や鼻の中に水が入ってきて若干苦しかった。確か事前のブリーフィングで「仰向けで行きましょう」と言われてたっけ、と思い出したけどとき既に遅し。苦しみながらもとりあえず渡る。その後泳いで進もうとするが全然進まない。仰向けになってゆったりバタ足で少しずつ岸へ近づく。小さな工夫と言うか、気配りが大きな結果の違いを生むのだな、とやってみてからきづく。その後スミさん、タケプーさんと渡ってくるが、タケプーさんは恐らくわざと(?)川の真ん中くらいで手を離して流されていた。必死に泳ぐが簡単には岸に近づかない。やはり水モノは見た目と実際とがだいぶ違う。


その後走ってラフティングボートへ。乗り込んでとにかくこぎまくる。
ラフティング自体初めてだったが、これは非常に難しかった。とにかくまっすぐ進まない。カヤックのときもそうだけれども、結果的に「パワーよりもバランス」が大切であることを改めて学んだ。いくら強くこいでいても、チーム全体のバランス、相手のこぐ様子を観察して、それに自ら合わせていく気持ちを持って進まないと、チーム全体としてきちんとまっすぐ進んでくれない。


ラフティングで最初のCP7になかなか着かない。地図でみているとそんなに遠くは感じないのだが、それはランやMTBの感覚だからだった。漕いでる時間が永遠に感じる。
最初は左の前で漕いでいたが、途中から右の前に変わったりして左右の筋肉を均等に使う。ちなみに艇は1チームで漕ぐ。ガイドが各艇に一人乗るが、危険な所以外は皆に合わせて漕ぐだけ。彼は常に右の後ろにいた。レースラフトもやっているという彼曰く、右とか左とかポジションが決まってるらしい。彼の場合は右が得意、というか従来のポジション。
1‐8位の艇は1チームにつき1艇、それ以下は2チームで1艇となっていて、もちろん息が合えば後者の方が速い。この区間でチーム間の差を多少縮めようという考えだとしたら、なかなかいい設定だと思った。

CP7は入り江の岩の上にあった。ボートを停めてみんなで登り、ここから飛び込まなくてはならない。5m位とのことだったけど、一瞬ひるむ。が、やらないとどうしようもないので、飛び込み。

その後CP8へ向かう途中にとうとう、とれとれ登竜門に追いつき交され、グングン距離をあけられる。彼らは本当に軽く漕いでいるように見えたのだが、それを見て、もちろん前提となるパワーも一定必要なのだが、それ以上にバランス、つまりチームワークであったりうまく水の流れに乗ることであったり、そういうことが大切なんだなということを感じる。
ただ、いい具合に先に行かれたことでよかった部分もあり、うまい具合に次のCPの位置が分かったのでそこに付いていく感じでCPを探す時間をかなり短縮。特にCP10では同じように少し手前のところで上陸してしまったのだが、ちらっと相手の姿が薮の向こうから見えたお陰でゲット!後で聞くところによると、結構あそこで時間がかかったらしい。CP10を取った辺りで後ろからワイルドライフ、Real Discoveryが追いついてきた。どうやらこのラフト区間で他チームからかなり追い上げられているらしい。しかし彼らはうまい具合にうちのチームが見つけた時間とずれていたようで、多少そこで時間がかかっていた模様。

CP9を過ぎた辺りから、タケプーさんが舵取りをして、自分とスミさんで漕ぐ方式に。そしたら見事にまっすぐ進む。結果的にこっちの方が速かったと思う。少なくともまっすぐ進むので気分的には。これも一つの作戦だったかもしれない。その勢いでCP11へ上陸。何とか2位をキープ。


ラフトは全長10キロにも及ぶほど長く、結局ここの区間に1時間半〜2時間くらいかかっていたと思う。これだけしっかりとラフティング区間があると、ラフトの力の違いでだいぶ差がつくし、そういう意味でも総合的にレースが面白くなるんだろうな。実際、この充実したラフト区間を楽しんでいる参加者の人も多かった。


(続く・・・)