第7回陣馬山トレイルレース その2(本番)


朝は4:30起き、5:30出発。会場には中央道で相模湖インターで降りるのだが、予想以上に道がすいていて普通に行ったら1時間で着くところだった。多少途中ゆっくり行ったりPAで休んだりして7:00に到着。今回一緒に参加するchihirkaと合流し駐車場へ。既に会場近くの駐車場は満車で、少し離れた端のふもとに車を止め、スターと地点に向かう。8:00前には会場入り。受付を済まし、トイレに並んで用を足して、しばし出展ブースめぐり。


コレまで補給関係では、液体はアミノバリュー、途中補給にはアミノバイタルとパワージェルのみ使用してきたが、今回ブースで気になったのがMUSASHI。これは石川選手が愛用しているもので、まず粉末が非常に細かく飲みやすい。アミノバイタルは顆粒なので、走っているときにあの量を飲むのはちょとつらいのだが、コレなら同様の機能を有する粉末でも飲みやすそう。ただし、全く味付けとかしてないので、普通に飲むと苦い。が、その分ダイレクトに効くらしい。コレのお陰かどうか分からないが、本番中も比較的快適に走れた。
またこの商品、機能別にいろんなものがある。特に気になったのが関節痛に効くというJOINT。試してないが、ハセツネにしても箱根にしても、いつも関節痛には悩まされるので一度効果を試してみたいと思った。他にも減量のためのものとか、逆に体重アップのためとか、本当にいろんな機能別にあった。

走り終わった後に飲むのもあって、「レースが終わったらすぐ来てください」といわれたので、実際行ってみて飲んだ。その甲斐があってか、翌日は多少の筋肉疲労を除けば疲れが残らなかった。コレは距離が長くなかったとか、ストレッチをよくしたとか、そういうのもあったかもしれないけれど、確かに効いたのかもしれない。


今回は、先日の試走に基づいて、目標3時間での完走(制限時間4時間)。中盤の長いアスファルトの登りが勝負どころだと思ってたのでそれまでいかに体力を温存できるか、とかそんなことを考えていた。


9:30スタート。今回は1300名ほどの参加者で最初の登りは予想通りなかなか混雑。それでも道がふさがるほどでは無かったので、自分のペースで走りつつ歩きつつ、登っていく。アスファルト、砂利道を登っている途中で、アドベンチャーでチームを組んでいるヤマダに追いつく。彼は車で直前に到着したらしく、レースに間に合ったか気になっていたが、いつの間にか前を走っていたらしい。二言三言交わして先へ行く。
ようやくトレイルに入ってからもマイペースで進む。この時点でそんなに走力に差は無い、かつ道幅もそんな広くないのでほぼ一列で快適に走る。たまにのぼりで抜いたり抜かれたり。


矢ノ音を過ぎ、林道(舗装路)を横断して明王峠を目指して登る。この辺り、木の階段状の道が結構続きつらかったが、試走をしていた甲斐もあり心構えができていてよかった。明王峠到着は10:10。予定では10:30だったので予想以上に速く到着。まあ、想定時間自体がかなり適当で甘かったのかもしれないが。そのまま休まず陣馬山へ向かう。


今回の陣馬レース、今年一年のトレランの締めくくりと位置づけて参加していた。思い返せば今年の5月の箱根トレイルからはじめたトレイルランも、北丹沢やハセツネを通じて色々と学んだ。そうした反省を気にしながらの締めくくりレースにしたかった。休まず走る、もしくは歩き続けるというのはその一つ。今回距離が短いということもあり、何も持たずに走っている人も多かった。途中に給水所も3箇所あったし。ただ自分は結構常に水飲みたくなるし、リュック背負って走るのにあまり違和感感じないので、一応1リットルの水を積んで走っていた(実際そんなに要らなかったけど)。その分、途中の給水では一切止まらず走り続けた。経験上、一度止まる、もしくは速度を落とすと、またあげるのは結構つらい。給水所で止まらずに済んだ分、その点はよかったと思う。


陣馬山頂に10:26。56分でたどりつけた(予定では11:00)。そのまま下りに入る。今回のレース、トレイルの人とマラソンから来ている人、同じくらいいたが、くだりではトレイルをやっている人が断然速いと感じた。気持ちがいいくらいにスピードが出てしまうが、中盤の舗装路に備えセーブしつつ走る。それでも結構抜いていく。


下りきった落合に10:50(想定では11:30)。ここまで80分、結構いいペースだが呼吸も体も疲れは無く、給水も通過で緩く長いアスファルトののぼりに入る。おそらくここまでで若干飛ばした人は、結構つらい区間だと思う。自分は試走をしていたお陰で知っていたが、してなければ歩いていたかもしれない。マラソンの人からにしてみるとかなり遅い速度だったと思うし、実際何人にも抜かれたが、それでも淡々と走り続けた。大体の目印と地図で自分の位置を把握しながら走っていたつもりだが、それでもこの区間はつらかった。


舗装路を上りきって最後のトレイルへ入るところ(行きで林道を横切ったところ)に着いたのが11:40。結局この緩い上り坂で50分かかった。また来年出る機会があれば、この区間のタイム短縮が必須だろう。


ここからは基本下りだったので、最後のエネルギーを注入し、トレイルへ。

ここに入るときに、係りの人が「221位」とボソッと言ったのが耳に入った。
「もしかしたら200位以内いけるかも?」と、欲が出る。トレイルのくだりはマラソンランナーよりは多少走れる気もしたので、余計いけるかもしれないと思う。


残り5キロ、結果的にはこの区間を20分で行った。単純計算で時速15キロ。
自分でもこの区間は相当全力で飛ばしたと思う。重力にまかせ、トレイルを駆け抜けるという感覚を、おそらく初めて体感したのではないだろうか。とにかく駆け抜けて、耳がツーンとなるような感覚とか、非常に不思議な感じだった。かなり大げさにいてしまえば、周りの木立が猛スピードで後ろに過ぎ去っていく中で、緑の自然の中に自分が飛び込んでく感覚。不思議な自然との一体感を感じながら、とにかく駆け抜けた。ある一流のトレラン選手が、「自然の中に溶け込んでいく感覚」という表現をしていたが、かなりそれに近いような感覚だったと思う。そうした自然との関係性の中で得られる独特の恍惚感を、一流選手でなくても体験できる点にこそ、トレイルランの魅力はあるのかもしれない。この表現こそ、トレイルランの魅力の大きな一つではないか、と今では思う。まさに、into the nature。


一気に駆け抜けて舗装路に出て、初めて自分の息が上がっていることに気づく。ただそのままの勢いでゴールへ。


記録は2時間32分38秒で総合182位(距離は23キロ)。最後の5キロの下りで40人位抜いたらしい。
個人的には満足のいく結果だったが、のぼりでもう少しがんばればまだタイムを縮められる気もする。


・休まず走り続ける
・登りでは心拍数を上げすぎない
・下りでは足に負担をかけず、それでも後傾しすぎず自然に流す
・最後の下りでは自分の限界速度を試す

そんな辺りをこなせたと思う。



参加賞が大根、って言うのがどうかと思ったが、まあそれもありでしょう。

近くの温泉でゆったりし、夕方帰る。