ハセツネへの道 その4−2 本番当日(スタート → 浅間峠<第1関門>)


13:00ちょうどに武蔵五日市中学校の校庭をスタート。

事前にスタート直後のアスファルトから山に入るところと、予備関門の入山峠は渋滞が起きると聞いていたので、多少無理をしてでもこの渋滞を避けるべく前へ行こうとした。
登りではがんばって歩かず走りつつ、下りも出来るだけスピードを落とさずに走る。

先週の皇居ランで若干無理をしすぎたようで、右足甲全体の痛みが結構残っていて、それに連動してか左の膝も痛かった。
ただ、出店してたサカイヤで買った膝のテーピングを巻いて、CW-Xはいて、モントレイルのコンチネンタルディバイドを履いて*1、としていたら、不思議と痛みはそんなに感じず走れた。むしろ会場入りするときの方が痛かったくらいで。

やはりまだまだ初心者だからこそ、ある程度自分を補うためにもちゃんとしたギアの選択が重要だなと実感。5月の初トレイルで参加した箱根のときは何も考えず行ってしまった部分も有り、腰に膝にボロボロになったが、その点は多少成長。

何とかうまく渋滞には巻き込まれずに、今熊神社を通過し入山峠もほとんど並ばずに石段を登れた。とりあえず渋滞は回避。この時点でスタートして50分(13:50)。


ここから第一関門の浅間峠までは、正直あんまり覚えてない・・・。というか、多分覚えてはいたんだろうけども、次から次へと新たな情報とかが入ってくるんで押し出されていったのかも。
とにかく初めて走る区間だったけど、そこまできついと感じる部分は無かった。むしろこれから先の数十キロをかなり警戒して、のぼりは基本的に歩き、下りも膝が心配だったのであまりスピードは出さず。非常に落ち着いた気分で気持ちよく走れていた気がする。途中途中の山頂やポイントでスタッフの方々が待っていて、あと何キロで●●、とか教えてくれ、それを聞くとまた元気が出る。


今回気をつけていたポイントの一つとして、出来るだけ止まって休憩しない、というのを決めていた。これは箱根のとき北丹沢のときにも感じたのだが、一回止まると、膝の関節や筋肉が冷えて、より痛くなってくるというのがあったためで。どうしてもきつい時や補給のときも、出来るだけ歩き続けながら対応するようにした。これは結果的によかったと思う。特に夜間は止まると急激に体温が下がり寒かったし。浅間峠までは途中用を足した1回を除いて走り続ける。

そういえば余りはっきりと覚えてないのだが、この区間か、あるいは浅間峠のあとかどこかで一回思いっきりつまずいて転んだ。ペットボトルを飲もうとしつつ走っていたら滑ったか躓いたような気が。サカイヤの人も言ってたけど、何もないような平坦な道が一番こける可能性が高いらしい。

浅間峠に近づくにつれ、先日試走で走ったような雰囲気のトレイルになってくる。ただ今回は晴天の午後走っている事もあり、なんとなく視界に入ってくる光景は違う。醍醐丸、生藤山を過ぎた辺りから、進行方向左前方(つまり西)の木立の隙間から夕日が差し込んでくる。周囲は木立に覆われているので、日中といえどもそこまで明るくは無く、余計にその夕日は印象的だった。
この区間で唯一(?)覚えていることかも。

ただその光景は、裏を返せばあまり変化の無い環境が続くという感じもあった。上級者はちょっとした変化で色々と感じるのだろうけども、まだまだ自分には分からず。
そういう環境で走ってると結構飽きてくる、というか疲れてくるのだが、今回は補給に関しても一応自分の中で「1時間〜1時間半おきに摂取」を決めていた。摂取するのはアミノバイタル(プロフェッショナル)の粉末1袋とパワージェル1個。

他の走っている人たちとかを見てても、いつどのくらい摂取するのか分からなかった一方、つらくなってからの摂取では遅いと思い、今回は時間で決めて摂ることに。前半は結構コレが効いた気がする。


これまであまり効能を実感できなかたアミノ酸だが、今回はかなり効いたと思う。
筋肉にたまる乳酸は一回たまると、いくらアミノ酸を摂ってもなかなかその状況を脱しづらいと思うのだが、今回はこまめにとってたお陰もあってか、最後まで足が動いた。
足をツル、という状況も、前半で若干飛ばしすぎてふくらはぎの内側が少し異常をきたしたくらいで、とくに後半にかけては順調に行けた。
このわずかな粉末(といっても走ってる最中摂るには、多少鼻に入ってきたりしてきついんだけども)が、ピンポイントで器官内の各パーツに届いている感じが、なんというか日常生活レベルでは体感できないもので、結構感動的だし、嫌いじゃない(とか書いてるとドンドンやばい感じになって行くけど)。

これまでの経験どおり、パワージェルはもちろん大活躍。
しんどいなと思う前に摂ることで、いったん落ちかけたパフォーマンスをまた上にあげられる。この食品、ほんと凄い。
正直、「梅味出ました」とかいって広告してるけど、そういうフレーバーの問題を超えてる気がする。とかいいつつ、「どんな味だろう?」とかマニアックに興味をもって他のフレーバーより1個多く買っちゃってたりするんだけど。
アンチドーピング機構の認定商品です、というのをあえてうたっている時点でも、そこらへんのドラッグストアで売ってる健康食品とは格が違うなと実感。
パワージェルには、中盤の水切れ時にも結構助けられた。



そんなこんなで、まだかまだかと思いながら走り続け、ようやく浅間峠に到着。
ここまで3時間38分(16:38:16)。22.66キロ地点で、この時点では315位。今から思えばここまでは順調すぎたのかもしれない。

結構みんな普通に駆け抜けていくが、さすがに自分はブルーシートの上でストレッチ、そして携帯で友人にメール。まだそんな余裕が多少はあった。既に水の残量が気になり始めてきてた。水の配分と言うのは本当に難しいと思う。特に前半は結構暑くて、かなり消費してしまった。

休憩もソコソコにして、このレースの最初の難関、三頭山へ向かう。


(続く)

*1:さすがみんな履いているだけあって、頑丈に足が守られている感覚が安心できてよかった。上位を目指す人にとっては堅くて重いかもしれないけど、初心者の自分にとっては非常に頼もしい靴と判明。下りも滑らないし、多少木の根や石にぶつかってもガードしてくれる。