OSJおんたけウルトラトレイル100km その2

第一関門を05:20に出発。うっすらと明るくなってきてはいるが、足元はよく見えないのでライトはつけたまま。スーッと降りつつ、なかなかモチベーションが下がりつつある時間帯だったが
突然背後から「クロマニヨンズの方ですか?」声をかけられる。今回は長丁場のレースだったこともあり、またレース中の暑さ対策も重要なポイントだとも思い、前面をジップアップで開放できるシャツという機能面の理由からもクロマニヨンズのシャツで出場していた。
「もしかして、スケさんですか?」、「どうも初めまして、ヨネッチです」と、なんと100kmレースの途中でヨネッチさんと初対面。
その後話しながらひたすら下りを進む。ここは若干下がりかけたモチベーションが上がり、あっという間にだらっと長い下りが終わる。そこで別れ、自分は引き続きのぼりへ。

今回、全体を通して、登りで追い越し、下りで抜かれる展開が多かった。決して自分が登りに強いとは思わないが、でもちょっと小走りにするだけで一気に10人くらい抜けたり、また歩きでも基本的な速度が違うので抜けてしまう。ここの登りでもけっこうな数を抜いたと思う。既に50km前後に達していて、自分レベルのランナーの中ではとにかく前へ進むことだけど考えて動いてる人も多い。そんな中、多少はまだより人よりも前へ進もうという意思があったので、本当にわずか無さなのだけれども、自分なりのベストパフォーマンスを瞬間、瞬間で出し続けることを意識する。

同じような景色を繰り返し、橋の上の小エイドも通りすごし、また同じような景色の繰り返し。この辺りの最大の懸案事項はトイレ。思い切って湖のほとりで放つ。すっきりした。ここで多分だいぶ抜かれたと思うが、その後の40kmでもだいぶ抜かしたか。もう、この辺になってくると正直よく分からず、かつどうでもよくなってきたり。
箱根50Kで自分との戦いとか言ってたけど、今となってみたら50km程度のレースで感じる自分との戦いと、100kmレースの50km地点での自分との戦いとは、もう全然違う。とか思ったり。


第2関門に到着。
09:42、スタートから9時間42分で70km地点へ。



意外とこれるもんなんだな、と冷静に思ったりしつつ。雨は降ったりやんだりだけど、かなり疲労がきてたので、とりあえずテントの下のブルーシートに座り、腰を休める。予定していた時間(9時〜10時)の範囲内だった。大体自分のスピードというものをレース前の段階から見れるようになってきているみたい。

今回はこの第2関門に事前に食料等を預けておけるシステムだったので、早速受取いなりずしを一気に3個食べる。ついでに振舞われていたおにぎりも1個食べる。スポーツ飲料が切れてたのでここで補充、水も補充。けっこうゆっくり休んでる人が多かったけど、5分そこそこで出発。

景色も変わらず、エイドも華やかではないので、出発しても気持ちが急に高まるとかそういう感じではなく。地図に掲載されている、かなりあいまいな高低図のピークの数を頼りに、自分の中で高度を把握しながら進む。


もう全くこの辺りでは明確な記憶は無い。というか同じような風景の連続で、それが40kmの話なのか、70kmの話なのか覚えてない。
景色はこんな感じ。

前に人がいたりして、同じくらいのペースの場合はそこに付いていくような感じですすめていい。特に上りは目標ができるので、そこへ向かって進んでいく。大体追いつく。逆にこの辺になってくるとくだりがきつい。太ももが完全に金属のようにカチンカチンで、動かない。なので走れない。のぼりは早歩き程度もしくは小走りなので、そんな足でも行けるんだけど、下りのスピードとガレ場には付いて行けない。なので下りで抜かれる。




第三関門(86km)には12:00到着。
ソーメンを食べて出発。


今回の補給は志賀高原50kと同様に、アミノバイタルとパワージェル、時々つらいときにカーボショッツ、お守りにべスパをもって行ったけど、べスパがかなり効いた。足が疲労で動かなくても、ガツンと筋肉に何かが届いて動き出す感じが分かった。 パワージェルも最後まで使い続けはしたが、結局後半になってくるとあまり実感が分からず。そういう意味ではカーボショッツのほうが強力だったかも。アミノバイタルもよくわからず。ただ、今回も足のツリは一切無かったのでその点効いていたのかもしれない。

アミノバイタル 15袋
パワージェル  7個
カーボショッツ 4個
べスパ     1袋

水       2L
アクエリアス  500ml


ハセツネに向けての課題としては、べスパをせめて2つもって行き、ちょくちょく摂取しながらゴールまでつなげたい。あの効き具合は凄かった。

第三関門以降の20kmはきつかった。完全に自分にとっても未知の世界で、若干幻覚というか幻聴がきこえたり。別に背後に誰もいないのに、自分のザックのすれる音が、足音に聞こえたり。誰もいないのに、葉っぱが人に見えたり。
足も完全に動かないので全然走れない。走ってはいるんだけど、遅すぎるし。ドンドン抜かれ、でも何人か抜いたり。もう完全に自分との戦いだから全く気にはならないんだけども。レース中で一番この区間がきつかった。
逆に、ここで最後の力を振り絞って走れてる人は凄い。特に山を降りて小エイドについてからの残りの6kmのロード区間。ここできちんと走れてゴールに向かっている人には差を感じた。自分はもう完全に足が動かないので、何とか小走りで前へ体を動かすくらい。


14:56:00、ゴール
総合150位


589人出走、389人完走。まずまずの順位か。

やってる最中はもうこれ一回でいいと思ったけど、年に一回くらいはこのくらいの距離はしりたいな。