エクストリームシリーズ 奥多摩大会


エクストリームシリーズの第2戦、奥多摩大会に参加。今回は東京近郊での開催という事もあり、なんと70チームが参加。1チーム3名なので200名を越える参加者ということになる。アドベンチャーレース自体、大会数が多くも無いので特定の大会に参加者が集中するというのもわかるが、それにしても70チームとは凄い数。毎回恒例のチーム紹介も、主催者がチーム名を呼び上げるのみだったし。


今回、チームPANASは毎回一緒に出ているnobと、先日のPANAS練習会で山を走ったomiとの三人で出る予定だったが、練習会でomiが膝を痛めてしまい、それが結局前日になっても完治しなかったため、急遽同じ練習会に出ていたchihirkaに出場を依頼、というか懇願。chihirkaは、すっかり週末をリラックスしようと思っていた矢先に連絡が来たらしく、さすがに「えっ!?」というリアクションだったが、最終的には「他に出る人がいないなら・・・」と承諾してくれた。このタイミングで出場を受け入れてくれるひとは、そういない、というか皆無に近いと思っていたので、非常に感謝。実際、他に出る人、といわれても全く思いつかないし・・。


前日も帰るのが遅くなり、1時頃まで準備をし、翌朝は5時起き。MTBに取り付ける牽引棒も材料だけ買っておいたので、それを組み立てて準備。今回が第三号。試行錯誤を重ねつつ、サドルとパイプとの接続を針金でくくりつける方式を採用してみる。
近くの駅までMTBで行って、輪行袋につめ電車に乗る。omiもMTBを貸すために朝早い時間にわざわざ来てくれた。しかも試作品のマップ台まで持ってきた。彼はこういったメカ系に強いようで、マップ台についても先日の練習会の際にポロっと言ったところ早速試作してきてくれた。行きの電車の中でその出来について検討。


集合場所でセットアップをし、開会式も終えて10時にスタート。最初はチームチャレンジで奥多摩駅周辺の3つの橋を撮影した写真を見ながらその撮影箇所を探す。同時に橋の名前も記入。最初は撮影箇所だけでよいかと思っていたので、知っている橋はスルーしそうになるが橋の名前も記入が必要という事に気付き全て回る。若干のタイムロス。その後戻ってきてMTBでスタート。降りる斜面でVAMOS とすれ違う。
CP1には10:49着。先日の練習の際に通過した林道沿い。CP2もその先の舗装路沿いにあり、11:12着。この時点で9番目。この辺りはひたすら登りだったので、早速牽引棒を活用。これが今回はうまくいった。途中で壊れることも無く、針金が切れたりはしたけどパイプがサドルから抜けることもなく、よかった。牽引をすることでチームとしてのスピードが一つになるので、チーム全員が一緒に動かなくてはならないゲームとしては非常に有用。


CP3〜CP6は、CP6の御前山頂上までのエリアを中心とした体験の森が舞台となるトレッキング区間。ここは今回初めて許可が下りて利用が可能になった場所ということだった。事前に「トレイル以外には踏み込まないこと(薮こぎはやらないように)」というブリーフィングがあったので、逆に全てのCPがトレイル上にあることがわかっていた。


スタート前は、普通に3から周っていこうと話していたが、CP2を出た後の道で早速薮の中に入り込んでしまった。ここはまだ体験の森では無く、地図上にあったトレイルを進んだだけだったのだが、思った以上に斜面がきびしめだった。ただ前にも踏跡があったので、恐らく前の何チームかは同じルートを進んでいたのだと思う。途中で怖くなってしまい、直登して舗装路へ出る。しばらく行くと、先ほどまで進んでいたトレイルの合流口らしきところとぶつかった。大きく間違っていたわけでもなかったらしい。時間的には・・・どちらともいえないか。


その後舗装路を進むが、途中でCP5から行ったほうが距離的に近いのではないか、ということで変更。距離は縮まるが斜面はきつくなる。ただ、進めないほどではなく、普通の整備された山道。地図を見ながら現在地を確認しつつ、進む。高度計をにらみながら方角と周辺の地形とを合わせて進み、精度を保ちながらCP5へ12:10に到達。この時点でここのポイントへ来ていたのは他に2チームだけだった。そのまま上り続け御前山頂上へ向かう山道へ出る。途中キヨシーズが出てきて遭遇。CP3から周ってきたらしい。一緒に御前山頂上のCP6へ着き、お互い逆方向へ。残りのCPも4、3という順番に進みとって行く。途中何本か枝分かれしている箇所があり、通り過ぎそうになるところは現在位置を把握しながら判断して取りこぼさずとっていく。あとはひたすら駆け下りていく。ちょっとここまで飛ばしすぎたのもあり、途中多少休憩を挟みながらひたすら降りていき、CP7へ戻ってくる。道は全然複雑ではなく、距離はだらだらと長いが全て下りなのでそこまできつくは無い。これが逆に上りだといくつか枝分かれする道もあり、道の名前が記載されているとはいえ、厳しかったかもしれない。この時点で13:20、確か6位くらいまで挽回。ここの関門が15時に設定されていたが、普通に行けば13:00くらいといわれていたので、まあまあいいペース。


CP7から11までもMTB。CP8へ向かう途中「むかし道」を必ず通らなければならなくて、道上に配置されたアルファベット4つを記憶する必要があった。この昔道が途中途切れているように見え、そのポイントで相当時間をロスする。方向的にはあっているはずなのに道が無い。上に行ったり下に行ったり無駄に体力を消耗。ただ、よく地図を見てみると、並行して走っている青梅街道に出る道を少し左に入る形に線が入っていた。誤って一本上の山道を行きかけて、下を走っている他のチームの選手を発見し、地図にも気付き何とかルートを見つける。ひたすら進み、途中トイレによりつつ、石畳の道で思いっきりスリップして転倒し、CP8へ14:16に到着。ここで時間にして10分〜15分くらいはロスしたか?

そこからはおなじみの鋸山周辺の林道を通ってCP9、遊歩道沿いのCP10、そしてカヤック手前のCP11へ15:03に到着。ここの関門が15:30だったのでそこは何とかクリアで完全完走が見えてくる。
それにしてもCP10前後の遊歩道はありえないほど階段が多く。担ぎだらけ。ここをMTBで行く喜びが見当たらない。同様の区間が最後にも用意されていたのだが、今回、運悪く雨のコンディションで気温も低く非常に寒かった。おまけにこの後のカヤックも沈没者続出のようで。70チーム参加して全く初めての人も多かったようだが、それでこの環境、しかもやたらMTB担がされて・・・。まあ林道はそこそこ乗れたので、その辺りでMTBの楽しみを感じることが出来たか。


カヤックは海と川では全然違う。川の場合、小回りが利くように動きやすい反面、少し重心をずらすだけで左右にゆれやすく、容易に落ちてしまう。今回は橋の下のブイを回って折り返してくるのだが、折り返し直後に流れに押されて危うく沈没するところだった。かなりの量の水をボート内に入れてしまったが、何とか戻ってくる。今回、水量が増えているためか、特にブイ付近の川の流れがけっこうあって、普通にまっすぐ進んで行っても橋を越えられなかった。何も考えずに、橋に向かって右側を進んでいったら、流れに押し戻される。左側の岩沿いを進んでいる人がいるので、その後をしっかりとついていくと、何とかクリア。やはりカヤックは難しい、けど楽しい。雨の降る中水面をすーーっと進んでいく感覚は、穏やかで心地よかった。一瞬の休息区間。chihirkaはカヤック初めて
。何とかなるだろうと思っていたが、さすがにこの天候だとやばいか、なかなか戻ってこないのでもしかして沈没してるのでは、とnobと二人で心配しつつも、見事沈没することも無く戻ってきた。何度も流れに押されたけれども、何とかブイを周ってきた。すばらしい!chihirkaの運動能力の高さに改めて驚き。トレランはもともとやっていたので大丈夫かなとは思っていたが、MTBは初めてにもかかわらずついてきたし(一部強引に引きずりまわしてしまったけれども、それでもくらいついて来てくれた)、凄い素質がありそう(うれしくないか?)。今回参加してくれただけでも大感謝だが、それ以上にちゃんとついて来てくれたのには正直びっくりだったし。nobはカヤックの講習を先週受けていたこともあり、気合も相当入っていたか、さらっと戻ってくる。

カヤックを終え、最後の区間へ。指示書をもらい、またもやMTB。地図上の距離から見てそうかなとは思っていたが、今回のレースはMTB区間が多かった。この御嶽山に向かうトレイル、特にCP13に向かうまでは多少乗れる区間もあったが、そこから峠に向かう道は完全に担ぎ区間。ここを300m近く登っていった。これはさすがにきつい。おまけに途中足を踏み外しかけてバイクの左ブレーキを折ってしまう。おまけにその際サングラスも落としてしまったらしく・・・chihirkaも途中何度となく落ちかけたり(1回は本当に落ちた)、nobも叫んでるし(凄く寒かったらしい)、ほんと災難が続く。とにかく16:59にCP13を取った後がきつかった。周りも暗くなってくるし、雨も降ってるし、道はすべるしドロドロだし、前にも後ろにも誰もいないし。

何とか峠まで出て、そこから下ろうとして、初めてブレーキが壊れ、ギアもおかしくなっていることに気付く。前ブレーキも効きにくくなっているし、これでは全く下れない。これだけがんばってひたすらかついで登ってきたのに!!これで全く乗れないなんて、悲しすぎるし、何のために登ってきたのかも分からないし。ま、17:56に最後のCP14を取って、その先の下りは、テクニカルな箇所が多くてバイクが生きてても乗れたかどうか微妙ではあったけてども。このあたりの時間帯なってくると疲労もピークに達しつつあり、意識も朦朧としてくる。自分としてはちゃんと踏み出しているつもりが、予定通りの場所に足が動かなくて変なことになっていたり。

何とか降りきって、あとはゴール地点に向かってロードをひたすら進む。壊れたチャリのギアはもうだめで、途中何度も直し、恐る恐るペダルを踏みながら進んでいき、18:45にゴール。最終順位はまだ出てないけど確か12位前後と言われていた気がする。


雨の中のアドベンチャーは初めてだったけれども、気温も低くてきつかった。ただ、今回は牽引棒が壊れることも無く、また足がつることも無くこぎ続けられたのはよかった。これもきちんと補給を時間を区切ってやり続けたからかもしれない。nobの持ってきたストックも威力を発揮していたようだった。食料を出来るだけすぐ取りだせる様にしておく等、ちょっとした工夫の大切さも感じた。



<レース結果>
Start10:00
CP1 10:49
CP2 11:12
CP3 12:51
CP4 12:47
CP5 12:10
CP6 12:34
CP7 13:20
CP8 14:16
CP9 14:47
CP10 14:55
CP11 15:03
CP12 15:09
CP13 16:59
CP14 17:56
Goal 18:45