第9回北丹沢12時間山岳耐久レース  その2

・・・(前回の続きから)


第一関門の後の登りも結構きつかった。切り立つ斜面を紐を辿りながら登っていく。
ただここは距離がそこまで長くなかったので、登りきった後の緩やかな下りをゆっくりと、一定ペースで走り続ける。

犬越路トンネルに出てからは舗装路と砂利道が続いた。ここは普段は車も通らないようで、路には崩れ落ちてきた瓦礫がいたるところに。ここから8キロ超、ゆったりとしたくだりが続く。ここでも一定ペースで走りつづけ、だいぶ追い抜いた気がする。もちろん速い人には追い抜かれながら。景色も非常に良く、楽しみながら(まるで畠山直哉の写真のような光景が続く)淡々と走る。
若干オーバーペースかなと思う局面もあったが、この区間は関節の痛みというよりもむしろ筋肉に乳酸がたまってきたな、という感覚だったので、栄養補給をしながら何とか乗り切る。

関節痛の痛みに比べれば、筋肉に乳酸がたまって動けない苦しさははるかに楽で、栄養補給やストレッチなどの対応で何とか乗り切れる。関節の痛み(今回は膝と股関節)というのは、どうあがいても症状が出てくるともう逃れられない。痛みをこらえて走り続け、関節部分を温めることで血液の流れを良くし、痛みを和らげる程度か。

第二関門の神ノ川園地に到着したのが12:10。制限時間50分前。
12:20に出発し、最後の山場である5.5キロの登りに入る(標高差800メートル)。

途中、風巻の頭に13:06、袖平山を14:10と通過し、姫次には14:10到着。
この辺りになってくると人もまばらになりつつ、それでも前後に6、7人は見えるくらいの密度。やはり登りは切り立つ斜面をはいつくばって進む気持ちで(実際は足で登っているのだけれども)、何度も途中休みたくなる気持ちを抑えて登り切る。
また、多少ペースを落としてしまうと標高の関係もあってか体がすぐ冷めてしまい、膝が痛くなるとうのもあった。

上りきった後はひたすらくだりで9キロ。
避難小屋を経由して平丸分岐辺りまでは周囲に誰もいなくて、静かに緑の木々の間を走り抜けた。下るにつれて植生が変化し、緑の濃さが変わっていく風景は美しい。ここでも下りの技術力のさを見せ付けられつつ、それでも箱根のときのように完全な徒歩ではなく、走りながら最後まで駆け抜けることが出来た。


終結果は8時間18分33秒。総合635位。
今回は膝の痛みはありながらも、最後まで走れたという意味では進歩したが、それでもこのタイムなのか(つまり全体で見たら遅いということ)、という落胆も結構あった。たぶん、今の自分のパフォーマンスを総合的には出せた結果だと思う。
やはりコンスタントに山を走ることで筋力アップやウェイトを落とすことと、きちんとしたフォーム(特に下り)のトレーニングを通じ無ければ、タイム短縮は望めないと確信した。


温泉は整理券配布でダイブ待ちそうだったので、そのまま車で帰りながら近くの温泉に立ち寄り、帰宅。途中危うく事故りそうになったけど。

また今回、仲間で走っている楽しげな雰囲気がうらやましく感じたりもした。1人で行って1人で走って帰ってきても、いろんな方が声をかけてくれたり、そこそこ楽しめるんだけども。
そんな感じで、仲間を募りながら秋以降に向けて練習していこうかと思った。