第9回北丹沢12時間山岳耐久レース  その1


7月1日。深夜2時に起床し、準備を整えて車で会場の青根緑の休暇村へ一人向かう。
道もガラガラで中央道を相模湖インターで降りた頃にはまだ4時前。そこから30分弱で会場に着いた。ポツリポツリと自分の前後で会場入りしている車がいる模様。軽く仮眠を取って、5:00過ぎ辺りで受付をしに出る。

箱根トレイルほどではないにしろ、店は出ていたり受付時にサンプル商品もらえたりした。

その後着替えたりしながらアップをしたりして6:15くらいにスタート地点へ。今回は、箱根ほど雑誌に出まくっているような有名人ランナーは出ていない模様。女子は間瀬さんが出ていたけど。
開会式を経て7:00スタートへ。

スタート直後、舗装路をだらだらと集団で進みつつ、山道に入るところで渋滞。聞いていた話ではあるが、その通り停止する。
前回の箱根と異なるのが、サイトのスケールが全体的に小さく、道も狭いためレース中盤辺りでも渋滞ポイントが結構あった。
そんな中みんな順番待ちをしている横を強引に抜かしていく人もいるのだが、そういう人に限って落石をかましてくれたりして大変。中にはイライラする人も。そんなに前に行きたければ最初からスタートで並べばいいのに。


渋滞の中、基本早歩き、下りは走り、だけどスピード出しすぎるとつかえる、と言う状況でいったん上りきり、下る。再び舗装路へ。だらだらと下りながら神ノ川キャンプ場へ。ここから標高差1000m、距離7.5キロの登りが始まる。

この時点で先週のアドベンチャーレースで痛めた膝の痛みが結構出てきていたのだが、今回は結局最後まで走り続けることができた。結果的にだが、あまり休んでたりゆっくりしていると膝が冷えて痛くなる。逆に走って温まってくると痛みがうっすらと弱くなる。


ここののぼりでも渋滞発生。立ち止まるのもしばしば。それがいい具合に休めたといえばそうなのだが、最終的なタイムにはかなり響いている。ここでがんばって休まずに登りきれる、それくらいの体力はつけたい。

登りながらも後どのくらいなのか、といったことも植生の変化などを見ながら意識した。そんなピンポイントで分かるものではないのだが、頂上付近は周囲に高いところが無いので若干明るくなっていたりする、そんなのを気にしたりしつつ、淡々と登る。登りきったところで10時6分。

先述の通り地形がダイナミックじゃない一方で、この北丹沢の登りは非常に急な場面が多い印象だった。イメージとしては、テレビの動物番組なんかで急な崖を鹿が登ったり降りたりしている、あんな感じのところを斜めに登っていく。自分の真上に人がいる感じだった。
あとこの後何度かあったのだが、かなり登らせておきながら、いったん下りでだいぶ降りて、また同じだけ登らされる、なんだかしごかれているようなそんな繰り返しのコースには結構精神的にやられた。事前にもらっていた高低図にはそこまで細かい登り下りは載っていなかった様で想定外。


登りきった後は神ノ川ヒュッテまで下り。

くだりが早い人は技術がある人だと思う。のぼりは技術よりも精神力の勝負。5秒でいいから休みたいという気持ちの沸き上がりを押さえ、頂上で休むまではどんなにゆっくりでもいいから登り続ける。ここで疲れているという感覚は、分析するに多分錯覚で、先の見えない登りというストレスに精神がやられてしまい休みたくなっているんだと思う。冷静に自分の体をチェックしても、そこまで疲労がたまって休みたがっているという状況でもないので。
こういう局面では登山出身の人は強い。このレース、40代、50代でも十分上位狙える理由がこういうところにある。彼らは淡々と登り続ける。
逆に下りは、走り方に相当技術力の差を感じた。変な走り方をしていると膝に負荷がかかって壊れるし、逆に太ももでブレーキをかけて位置エネルギーを殺してしまうのではなく、うまく推進力に変えていく走りが必要。早い人は体力があるからと言うわけでもなさそうで、でも圧倒的に速い。
くだりは走り抜ける際の景観も気持ちよく、ここをスピード出して走れたらきっと楽しい。

第一関門の神ノ川ヒュッテ到着が10:30。制限時間1時間前。
ここで膝を痛めている様子を見たスタッフの人が両膝にテーピングを巻いてくれる。
これも細かい違いだが最後まで走れた要因の一つかもしれない。レース終了後に外してみて気づく。

・・・(続く)