退院

インドの出産事情は、どうも一定の期間内に産んで退院させるということを第一優先にしているみたいだ。
入院費が高いから最低限の期間しか入院させないようにしているのか、病床に限りがあるからなのかよくわからないけど。ということで我が家もその例にもれずに退院。

退院手続きは結構時間がかかったけど、予想していたことだったのでそんなに苦でもなかった。

病院にはドクターやナースという人々以外に、掃除する人、食事をもってくる人、ストレッチャーを運ぶ人、接客マネージャー、広報スタッフとか、本当にこれでもかっていうくらいいろんな人がいて、しょっちゅう部屋にやってきた。

出産直後、ストレッチャーを運ぶ人が何かヒンディーで言っていたのでよくわからなかったのだが、あとでマネージャーの人に説明をされて、あれはチップを要求していたようだった。インドでは、おめでたいことがあると、「幸せを配る」意味があるのか、当事者が周りの人にお菓子を配ったりする習慣があるというのは聞いていた。でもまさかお金を配るとは全然知らず。ただこれも人によるのか、同じくインドで出産経験のある職場の先輩に聞いたところ、一度もそんなことはしたことないとのことだった。まあきっと、幸せな人・裕福な人が社会的弱者に施しを与えるようなニュアンスなんだと思う。とりあえず言われてからは、赤ちゃんのベッドを運んできてくれた人や掃除の人なんかには渡すようにした。

そのおかげもあってか、退院の際には病室で待っていたらいろんなスタッフが自らいろんな窓口に行って書類を取ってきてくれたり、サポートしてくれたのは助かった。なんだか、いろんなことをスムーズに進めるための潤滑油みたいなものなんだな、ということも実感。

帰りはタクシーを呼んで帰ったけど、タクシーの運転手もしっかりと高い料金を要求してきてたし。
めでたいから。