[自然] 第16回日本山岳耐久レース その4 (御嶽神社〜ゴール)

第3関門の御嶽神社に到着したのは0:55:29でこの時点で476位。
これまで昨年比で最大30分近く遅れてが、この時点で昨年の記録(1:06:16)を10分ほど上回る。
しかし、昨年はこれで393位だったが、順位自体は落ちている。全体的にレベルが上がっているらしい。

この第三関門で、一つ今から思えば無駄なことをした。
水を御嶽神社で再度補給し、満タンにしてしまった。ハイドレーション2Lにペットボトル2本。
残りの15km弱で、しかも後はほとんど下りなのに絶対に必要ない。にもかからず、慎重すぎた、というか考えなさ過ぎてくんでしまう。結局そのまま途中で捨てたりすることも無くゴール。無駄な重りを背負って最後走っていたことになる。
昨年は水が足りなくて苦しんだ、そんなこともあってか不必要なほど警戒してしまっていたらしい。慎重すぎた、というか度を越して無駄だった、今思えば。


御嶽神社を出てからはしばらく下り、その後日の出山に向けての登り。
御前山手前、予想以上の苦しさを思い出す。このルート自体、これまで2回くらいしか来てないので、この登りがどの程度続くのか、単純なのぼりなのかアップダウンが多少繰り返されるのか、それもわからず高度計をにらみながら進む。

しかしここまで来ると、先ほど無駄だと書いた水は、妙に安心感を持たせてくれたりもする。自分はこれだけ水をもっているんだ、疲れたら飲んでいいんだ、そんな些細なことがちょっとした余裕を与えてくれる。これがメンタルに非常に強く働きかけたりする。


日の出山頂上へ1:28に到着。昨年とそこまで変わらないタイムに戻る。
 
ちょっとだけ腰をおろして補給をし、すぐに出発。
昨年の記憶と同様、すばらしい夜景をしっかりとやきつけて、下りに入る。


あとはとにかくゴールを目指すのみ。
昨年もそうだが、この辺りになってくると先ほど抜いた人に抜かされたり、あるいは抜かされた人に追いついたり、どこかでであった人が周囲に多くなる。
周囲といっても、前後真っ暗で誰もいないような時間帯がほとんどだけれども。

途中女性のランナーに抜かされ、50〜100mくらいの距離を保ちながらしばらく進む。なかなか早い。
こうした目標となる人が前にいると走りやすい。昨年と同様の展開。

今回は抜かすつもりは無かったのだけれども、金比羅尾根を半分くらい過ぎた辺りだろうか、急にスイッチが入った。

5人くらいの集団で走っている横を抜けた辺りからか、一気に加速。何かに追われる訳でもなく、明確な目標タイムがあるわけでもなく。ただドンドン加速していく。前を走っていた女性も道を開けて前を譲ってくれる。無音の中でのコミュニケーション。それぞれのランナーが自分のペースで、自分の時間を過ごしている。この段階に入ってくると、自分しか見えない。まさに他人ではなく自分との対話、自分との関係性のシチュエーションが生まれる。これは、ここまで追い込み、ここまで来た人でなければ体験しえないものだと思う。

とにかく走った。下りも速度を緩めず。
筋肉が若干悲鳴を上げている以外、特にからだの不調もない。


ロードに出てからも速度は緩めずダッシュ


2:43:40
413位でゴール。


昨年に比べて10分だけ短縮。しかし順位は354位に比べ落ちた。


ゴールではスミさんや皆さんが迎え入れてくれた。
ゴールに知っている人がいてくれるうれしさ、喜び、これは本当にありがたいことだった。


豚汁を食べる。
隣に座った人が、お汁粉をくれた。応援できていた人で、その応援していた人は、自分とほぼ同じタイムでゴール。ただし、年齢は50代。

小学校の体育館に戻る。
まだノブやタケプーさんは戻ってきてない。

寝袋に包まって眠る。


8時頃、起こされる。
ノブ、タケプーさん、二人とも無事にゴール。

ノブはなんと18時間以上かけて71.5キロを帰ってきた。
すばらしすぎる。そんな長い時間動き続けるとは。

ノブと話をしながら、
もうトレランのレースはいいよ、と言われながら、
また来年も出ようよ、と誘ったりして、

中央線で帰宅。

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前回は走りきったことで満足できたし、タイムも気にならなかった。
しかし何故か今回は悔しさが残るレースだった。

簡単に昨年よりタイムをちじめられると思っていた甘さ、練習量の足りなさが結果としてはっきりと出てしまった。上には上がいることも思い知らされたし、もっと早く走りたい、タイムを縮めたい、と心の底から思った。


悔しさの残った、ハセツネ2年目でした。